車の傷・へこみ修理はいくら?小傷5千円〜板金10万まで部位別の費用相場と”頼むべき業者”の見分け方【2026年】

車の傷・へこみ修理費用の相場|小傷から板金塗装まで費用目安を解説

朝、車に乗ろうとしたら、ドアにこすった跡。あるいは駐車場から戻ってきたら、リアバンパーにえくぼのようなへこみ。「これ、いくらかかるんだろう…」と気が重くなったことは、多くの人が一度はあるはずです。

結論から言うと、車の傷・へこみは「どこに・どれくらい・塗装まで剥がれているか」で、5,000円で済むことも、10万円を超えることもあります。同じ”小さな傷”でも、見積もりが3倍違うこともめずらしくありません。

この記事では、元ディーラー整備士・AIS認定中古車検査士の視点から、修理方法別・部位別の相場、DIYで触っていいライン、業者の選び方までをまとめました。「ぼったくられている気がする」と感じている方は、後半の見積もりチェック方法もあわせて読んでみてください。

関連記事 車の修理・整備費用ぜんぶまとめ|部位×シーン別の相場早見表:個別記事の前に全体感を掴みたい方はこちらからどうぞ。

目次

結論サマリー:傷・へこみ修理の費用早見表

修理方法対応範囲費用相場所要日数
コンパウンド磨きすり傷・線傷(塗装内)3,000〜10,000円当日
タッチアップ小さな深傷・点状の塗装剥げ1,000〜5,000円(DIY)当日
PDR(デントリペア)塗装が無事な小〜中のへこみ10,000〜30,000円1〜2時間
板金塗装(軽)10cm以下の傷・へこみ20,000〜50,000円3〜5日
板金塗装(中〜大)パネル1枚分の損傷50,000〜120,000円5〜10日
パネル交換歪み・割れで板金不可80,000〜250,000円1〜2週間

この表からわかること: 同じ”傷”でも修理方法によって費用は20倍以上開きます。ポイントは「塗装が剥がれているか」と「金属が変形しているか」。この2つで、3,000円コースか10万円コースかがほぼ決まります。

傷・へこみの種類と、合う修理方法の見極め方

修理見積もりが妥当かを判断するには、まず自分の傷がどの段階にあるかを把握しておく必要があります。整備士が現車を見るときも、おおよそ次の順番でチェックしています。

状態見分け方の目安適した修理
表面のすり傷爪で引っかけて引っかからないコンパウンド磨き
塗装内の線傷爪が軽く引っかかるが下地は見えないコンパウンド〜部分塗装
塗装剥げ・下地露出白や灰色の下地、または金属色が見えるタッチアップ/部分塗装
へこみ(塗装無事)へこんでいるが塗装にひび割れなしPDR(デントリペア)
へこみ+塗装ひびえくぼ+細かいクラックや剥がれ板金塗装
パネル変形・破断折れ・割れ・大きな歪みパネル交換

ざっくり覚えるなら、「爪が引っかからない=磨きで済む可能性が高い」「下地が見える=塗装作業が必要」「形が変わっている=板金or交換」です。これだけで、業者から提示された見積もりが極端に高いかどうかの当たりがつきます。

修理方法別の費用相場と特徴【2026年】

①コンパウンド磨き|3,000〜10,000円

洗車機の擦り傷、ちょっとした線傷など、塗装の表層しか削れていない傷が対象です。コーティング店やカー用品店、整備工場で対応してもらえます。費用は範囲とパネル数によって変わり、ボンネット1枚で5,000円前後、車1周のコース磨きで2万円〜が目安。深い傷は磨きでは消えないので、「下地が出ているのに磨きで直る」と言われたら一度疑ったほうがよいです。

②タッチアップ|1,000〜5,000円(DIY)

カラーナンバーに合わせた純正タッチアップペンで、点状の傷や小さな剥げを埋める方法です。費用はペン代のみで済みますが、面で広げると確実に色ムラが出ます。「目立たなくする」ことはできても「直す」のは難しいのがタッチアップです。下取りや売却を考えているなら、タッチアップ跡が逆に査定マイナス要因になることもあります。

③PDR(デントリペア)|10,000〜30,000円

裏側から専用工具で押し戻して、へこみを引き出す技術。塗装が無事ならパネルを外さず、塗装もせずに、半日以内で直るケースが多い方法です。ドアパンチの定番修理で、500円玉サイズなら1.5万円前後、ソフトボールサイズで3万円前後が目安。板金塗装より安く、修復歴にもならないため、塗装が割れていないへこみは真っ先に検討すべき選択肢です。

④板金塗装|20,000〜120,000円

へこみを叩き出し、パテで形を整え、塗装し直す王道の修理方法です。費用幅が大きいのは「面積×塗装の難易度」で決まるため。10cm以下の単純な傷なら2〜3万円、ドアパネル全体の中程度損傷で6〜8万円、隣接パネルへのぼかし塗装が必要なら10万円超もあり得ます。「板金一式◯万円」と一括で出す業者より、面積・塗装範囲・部品代を分けて書いている見積もりのほうが信頼できます。

部位別・修理費用の目安

部位軽度(小傷・ひっかき)中度(へこみ+塗装)重度(変形・交換)
バンパー10,000〜30,000円30,000〜70,000円80,000〜180,000円
ドア15,000〜35,000円40,000〜80,000円100,000〜200,000円
フェンダー15,000〜30,000円40,000〜90,000円120,000〜250,000円
ボンネット20,000〜40,000円50,000〜100,000円150,000〜300,000円
ルーフ30,000〜60,000円80,000〜150,000円200,000〜400,000円

この表からわかること: ルーフやフェンダーなど「外せない/曲線の多いパネル」は、面積が同じでも費用が跳ね上がります。逆にバンパーは樹脂で外しやすいため、同じ大きさの傷でも比較的安価です。「部位×損傷レベル」で見積もりの妥当性を見るのが、ぼったくり判定の基本です。

関連記事 バンパー修理費用の相場と”交換すべきライン”ドア・フェンダー修理費用の見方

【ケーススタディ】3つの想定例で見る費用感

※すべて典型例をもとにした想定ケースです。

ケース1:ドアパンチでついたえくぼ(30代・コンパクトカー)

スーパーの駐車場で、隣の車のドアが当たり500円玉サイズのへこみ。塗装は割れていないため、ディーラー見積もりは板金塗装で5.5万円。一方、PDR専門店ではほぼ同じ仕上がりで1.8万円という回答。差額は約3.7万円。塗装無事のへこみは、まずPDRに相談する価値があります。

ケース2:擦り傷だけのフロントバンパー(40代・ミニバン)

駐車時にポールでこすり、フロントバンパー左下に20cmほどの線傷。塗装が一部めくれている状態。ディーラー:8.8万円(バンパー脱着+ぼかし塗装)。地域の板金専業店:4.2万円(部分補修)。仕上がりは肉眼でほぼ同等でしたが、ディーラーは隣接パネルまでぼかすため工数が増える構造でした。新車3年以内など、再販時の評価を重視するならディーラー、コスト優先なら板金専業店という判断軸になります。

ケース3:いたずら傷で1周線傷(50代・SUV)

車の左側面・右側面に深いひっかき傷。複数パネルに渡る損傷で、見積もりは板金塗装一式で38万円。等級ダウンを覚悟して車両保険を使用し、自己負担5万円で修理。「直さず売る」も検討しましたが、査定額が30万円以上下がる試算となり、結果的に保険適用で修理が合理的という判断になりました。

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DIYで触っていいライン、触らないほうがいいライン

YouTubeを見て自分で直そうとして、結果的に修理代が倍になるケースは少なくありません。整備士目線で「やってOK」「触らないで」のラインを整理します。

DIYしてもよい範囲触らないほうがよい範囲
洗車機の擦り傷をコンパウンドで磨く下地が見えている傷を磨きで消そうとする
純正タッチアップペンで点状の傷を埋める面で塗り広げる/パテで盛る
樹脂部分の小さな擦り傷を補修へこみを裏から押す(DIYで歪みが拡大しやすい)
洗車・脱脂など下準備市販スプレーでパネル全面を塗装

とくに「自分で塗装」は、色ムラ・はみ出し・タレが出やすく、後から業者にやり直してもらうと”全部剥がしてやり直し”で工賃が上がります。下地が出てしまった傷は、DIYで止めるなら”タッチアップで点で抑える”までが安全圏と覚えておいてください。

修理費用を抑える4つの実践ステップ

  1. 塗装が剥がれているかをまず確認する。下地が見えていなければPDRや磨きで済む可能性が高く、費用は数分の一になります。
  2. 必ず2〜3社で相見積もりを取る。ディーラー/板金専業店/PDR専門店で得意分野が違い、同じ損傷でも金額が2倍違うのは普通です。
  3. 「板金一式」ではなく内訳を出してもらう。塗装範囲・脱着工賃・部品代が分かれているか確認します。
  4. 査定影響と保険等級ダウンを天秤にかける。売却予定があるなら、傷を残したときの査定減も加味して判断してください。
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保険を使うべき?使わないべき?判断早見表

修理費用等級ダウン3年の影響額(目安)判断
5万円以下10〜15万円使わないほうが得
10万円前後10〜15万円ほぼトントン、要シミュレーション
20万円以上10〜15万円使ったほうが得

等級ダウンの影響は契約条件で変わるため、必ず保険会社のシミュレーション機能で「使った場合/使わない場合の今後3年の総支払額」を比較してから決めてください。詳しい判断基準は 車両保険の使い方記事 でも整理しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. ドアパンチのへこみはいくらで直りますか?

塗装が無事ならPDRで1.5〜3万円、塗装が割れていれば板金塗装で4〜8万円が目安です。「塗装が無傷か」が分岐点になります。

Q2. キーひっかき傷の修理はいくらですか?

1パネルで5〜8万円、複数パネルにまたがると20〜40万円になることもあります。深さよりも”どのパネルにまたがっているか”で金額が決まります。

Q3. 塗装が剥げた傷を放置するとどうなりますか?

下地の鋼板に水分が入り、半年〜1年でサビが浮いてきます。サビが進むと板金では直らず、パネル交換が必要になり費用が2〜3倍になります。下地が出ている傷は、最低でもタッチアップで点状に押さえておくのが鉄則です。

Q4. コンパウンドで磨いたら色が変わってしまいました

クリア層を削り過ぎている可能性があります。これ以上自分で磨かず、コーティング店または板金店に相談してください。クリア層が薄くなった状態を放置すると、紫外線で塗装が一気に劣化します。

Q5. 修理見積もりが高いか不安です。どう確認すれば?

「部位 × 損傷レベル × 塗装範囲」を相場と突き合わせるのが基本です。ご自身で複数社に相見積もりを取る方法と、AIで一括チェックする方法があり、後者なら写真と症状の入力だけで適正範囲か即わかります。

まとめ:傷・へこみは”見極め”で費用が10倍変わる

車の傷・へこみ修理で大事なのは、「塗装が剥がれているか」「変形しているか」を最初に見極め、それに合った修理方法・業者を選ぶことです。整備士から見ても、ここを間違えなければ過剰な修理を避けられ、結果的に数万円単位で支出が変わります。

見積もりを受け取ったときは、「内訳が分かれているか」「複数業者で比較したか」「保険を使う/使わないをシミュレーションしたか」の3点を必ず確認してください。判断に迷ったら、下のAI診断で見積もりの妥当性をチェックするところから始めるのがおすすめです。

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